乃木坂46が詠った素晴らしい詞を紹介する。

言葉に注目するとき、大事なのは「誰が言ったか」ではなく、「何を言ったか」に焦点を当てるべきである。「この人が言ったから」という視点で見ると、その人が嫌いなだけでその人の言論全てを一切評価しなってしまったりもするが、それは避けるべきであろう。

歌詞についても同様で、「誰が歌ったか」ではなく、「何を歌ったか」に焦点を当てるべきである。その点で見れば、J-Popが至言の宝庫であることが分かる。更に言えば、乃木坂46が私たちに素晴らしい名言を残してくれていることに気づき、感謝しなくてはならない。彼女たちの言葉には、時に「生き方」に関する大事な視点を我々にもたらしてくれるのだ。

過去を忘れて今を生きるんだ

- 「狼に口笛を」より

過去を顧みるのは決して悪いことではないが、それに囚われ過ぎるのは良くない。思うに私は過去に縛られすぎであるし、かつ未来に怯え過ぎている。いつまでも過去の失敗にクヨクヨすべきでないし、かと言って見えない未来に対して悲観するのも時間の無駄である。

みんなに合わせるだけじゃ

生きてる意味も価値もないだろう

- 「ジコチューでいこう」より 

他人を敬うことと、他人に合わせることは同義ではない。これを履き違えている人が多いのかもしれないが、私もその1人である。これまで、やたらと他人の目だけを気にして生き過ぎていた。そのような人生は、非常に空虚で、面白みのないものであった。ジコチューとまでは言わずとも、自分の意志や夢には逆らうことなく生きていきたいものである。

決心のきっかけは理屈ではなくて

いつだってこの胸の衝動から始まる

- 「きっかけ」より

人は決して合理的な判断だけで生きているわけではない。はたから見れば時には不可解な行動をしているし、利益がなくとも進んで行動する時だってある。それこそ人間なのだ。だから周りの目に流されず、自分の思うがままに生きるのが何よりであろう。好きに仕事して、遊んで、恋して、楽しく生きる。これほど幸せな人生はないだろう。

隙間を大事にして

ゆっくり生きていきたい

一日のその意味合いを

確かめて前に進む

- 「隙間」より

多くの人が隙間を無くしてしまったのは何故だろうか。余裕なく生き、あっという間に人生が終わってしまうのは悲しい。これまでの社会人生活はあまりに隙間が無かった。それは決して誇れるものでは無かった。できれば余裕のある毎日を過ごし、安らかな人生を歩んでいきたい。ひいては誰しもがそんな状態になってくれれば、社会はさらに良いものになっていくだろう。

大事なことは死に方なんだ

- 「忘却と美学」より 

武士道にも通ずるような言葉であるが、似たような言葉が論語にもある。

君子は、自分が生きている間の名声ではなく、死んでからの名声を気にする。

- 「超訳 論語」より 

孔子を含め、多くの偉人は自分がこれほどまで有名になるなど思ってもいなかったであろう。逆もまた然りで、悪人はいつまでも悪人である。始皇帝曹操のように、評価が分かれる人もいる。

私の大好きな自来也先生(NARUTO)もまた、似たような発言をしている。

忍びは生き様ではなく死に様の世界。

忍びの人生とはどうやって生きたかではなく、死ぬまでに何をしたかでその価値が決まる。 

- 「NARUTO」より

さて現代は、自らの手によっていくつもの記録を残すことが可能になったが、逆を言えば、永遠に消せない記録が残されることになる、ということでもある。また、他人からの評価も、残念ながら一生残されることになる。

自己顕示欲か、あるいは他人の目を気にし過ぎて発狂してはいないだろうか。とんでもない記録を残してはいないだろうか。それは死後も残り続け、ひいては悪人として史に残ることになるかもしれない。 

隙間

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